P2Pってなに?仕組みをわかりやすく教えてほしい!
- P2Pについて興味がある
- P2Pは何に使われているかが気になる
- P2Pについて初心者向けにわかりやすく教えてほしい
今回は『P2P』についてわかりやすく解説していきます。
P2PとはPeer to Peer(ピア・トゥー・ピア)の略です。
『peer=対等者』対等者同士が通信をおこなうシステムのことを指します。
実際に下記のものが、P2P通信を使用しています。
- 仮想通貨
- LINE
- トレント(Torrent)
- 動画共有サービス
- ゲーム …etc
見てわかる通り、とても身近な存在です。
本記事を読めば、『一般的な通信』と『P2P通信』の何が違うのかわかるようになりますよ。
P2Pを扱う危険性についても解説しています。
それではさっそく本題へ行きましょう。
P2Pとは
P2Pとは直接、端末と端末のデータを送受信するシステムです。
一般的なインターネットの接続は、1度サーバーを経由してデータを送信します。
- あなた:通信データをサーバーに送信
- サーバー:データを受信し、必要な相手を選定し送信
- 相手:サーバーから通信データを受信
- あなた:通信データを直接、相手に送信
- 相手:あなたから直接、通信データを受信
サーバーを経由しないで効率よくデータを送信する方法がP2P通信です。
接続する対象は『スマホ』や『パソコン』がメインですが、HDDなどの記憶装置も対象となることもあります。
P2P通信のメリット
P2P通信には下記のメリットがあります。
- 匿名性の向上
- 通信の安定
ひとつずつ解説していきます。
匿名性の向上
P2P通信は、多くの端末間を中継することにより、匿名性が高くなります。
データの送受信をする際、通信データが複雑になることから、どこの誰がデータを共有したのかわからなくなります。
通信情報を暗号化するとさらに匿名性が高くなります。
現在は細かく通信データを分析を行うことにより、特定ができる事例も増えています。
一般的なサーバーを経由する通信に比べると、P2Pのほうが匿名性の高い通信を行うことができます。
※わざと匿名性をなくした、送受信者のわかるP2P通信もあります。
通信の安定
P2P通信は、相手と直接データを送受信するのでサーバーに負荷がかかりません。
一般的な通信は、サーバーに負荷が集中すると『速度の低下』や『サーバーダウン』などが起こり、サイトにアクセスできなくなります。
P2P通信であれば、負荷が集中しにくいので安定した通信を確保することが可能です。
P2Pの危険性について
P2P通信は安全性が高いものですが、特定の使い方をした場合に危険性が高くなります。
「危険性が高い」と言われている要因となった事例を2つ紹介します。
- 勝手に情報が漏洩する
- 流出データを削除できない
ひとつずつ解説していきます。
勝手に情報が漏洩する
P2P通信を使った『Winny』などのファイル共有するソフトは、誰でも自分のファイルを全員に共有することが可能でした。
あるとき、『Winny』を使用しているユーザーから共有するつもりのないファイルが漏洩し『個人情報』『機密情報』などが出回ってしまう事故が発生しました。
原因のほとんどは、ウイルスによって保存ファイルを自動で公開されてしまうものです。
例えば、あなたのパソコンやスマホに保存されている写真を勝手に公開されてしまいます。
しかしP2Pだからではなく、Winnyだから発生してしまった出来事です。
現在は、管理者によりデータを共有できない権限をつけるだけで解決できている内容です。
流出データを削除できない
同じく『Winny』の内容ですが、一度出回ったデータを完全に削除できない問題が発生しました。
A君、B君、C君、が消したいデータを持っており、A君、B君のデータ削除を成功しても、C君がデータを保持しています。
C君のデータをまた他のユーザーが受信するので、永遠に削除したいデータが増殖してしまう問題です。
しかし、通信データに削除の機能をつけるだけで解決できる問題でした。
『Winny』には実装されていなかっただけなので、P2Pの機能性自体には問題ありません。
P2P通信を使ったファイル共有ソフト
P2P通信を使ったファイル共有ソフトを紹介していきます。
- BitTorrent
- μTorrent
- Winny
- Share
- PerfectDark
ひとつずつ解説していきます。
BitTorrent
BitTorrentはコーエン氏によって、2001年に開発されたファイル共有ソフトです。
BitTorrentには、ファイルを受け取る際、自分もファイルを提供するルールがあります。
このルールのおかげで、人気のあるファイルなどは快適な速度でダウンロードが可能です。
提供するファイルは、さきほど懸念していた個人情報などではなく、ダウンロードしたファイルのみなので比較的安全に利用できます。
*ファイルを提供するのもダウンロード中だけです。
違法なデータを提供した人がいても、簡単に特定できる仕組みになっています。
BitTorrentなら比較的安全に利用できますが、大きなファイルのダウンロードができるため、ウイルス対策などは必須です。
ちなみにBitTorrentの安全な使い方や危険性については下記の記事で解説しています。
μTorrent
μTorrentはさきほど紹介した、BitTorrentを運用しているBitTorrent社によって開発されたファイル共有ソフトです。
BitTorrentとほとんど同じです。
違いとしては軽量化されて動作がはやくなっています。
Winny
Winnyは2002年から利用され、金子勇氏によって開発されたファイル共有ソフトです。
暗号化、通信データの経由機能などが備わっているので、匿名性が高い特徴があります。
※しかしそれは過去の話であり、現在はリアルタイムで暗号解読できるほど匿名性が薄れています。
現在はWinnyを利用した著作権違反の逮捕者も増え続け、利用ユーザーはいなくなってきています。
*2018年の時点で未だ4万人以上のユーザーがいることが公表されている
危険性が解決していないファイル共有ソフトです。利用は避けましょう。
Share
Shareはさきほど紹介したWinnyと類似したソフトです。2004年に開発されました。
簡単に説明すると、Winnyの進化版です。
現在もウイルス感染よる情報漏洩リスクが高い共有ソフトウェアです。利用するのはやめておきましょう。
PerfectDark
『PerfectDark』はさきほど紹介したWinnyやShareと類似したファイル共有ソフトです。
通信速度が速くなっているなどの特徴があります。
2022年現在は利用者数も減り、危険性も高いため利用するのはおすすめしません。
まとめ:P2Pは身近で利用されている便利な通信機能
今回はP2Pについて解説しました。
結論、誰もが使用している必要不可欠な通信システムです。
あなたもP2Pを利用し、ゲームやメッセージのやり取りを行っています。
間違った使い方をしなければ、危険性のない安全な通信システムです。
今後もP2Pの利用は増えていくので、正しい使い方をするようにしましょう。
今回は以上です。
ちなみにP2Pのファイル共有ソフトを利用する方には、安全性を高くするVPNが必須です。
おすすめのVPNを比較しているので是非参考にしてください。
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