iPhoneのWi-Fi設定画面に『安全性の低いセキュリティー』って表示されて不安・・・。
- なぜ『安全性の低いセキュリティー』と表示されるのか知りたい
- 『安全性の低いセキュリティー』を直したい
- 『安全性の低いセキュリティー』と表示されたままだとどうなる?
今回はiPhoneでWi-Fiを接続した時に表示される『安全性の低いセキュリティー』についてなぜ表示されるのかを解説し、直し方についても紹介していきます。
結論から言ってしまうと、apple社が認めるセキュリティー基準に満たない場合に『安全性の低いセキュリティー』と表示されるようになりました。
ちなみにiOS13更新以降に表示されるようになっています。
安全性の低いセキュリティの表示画面
本記事を読めば、なぜ『安全性の低いセキュリティー』と表示されるようになったのか原因を知り、表示を消して安全にWi-Fiを利用できるようになりますよ。
『安全性の低いセキュリティー』を無視するとどうなる?についても解説していますよ。
それではさっそく本題へ行きましょう。
Wi-Fiの『安全性の低いセキュリティー』とは情報を盗まれやすい状態
iPhoneのWi-Fiに『安全性の低いセキュリティー』と表示されている時は、常にあなたの通信情報を盗める状態です。
Wi-Fiの通信方法に脆弱性がある為、あなたの通信情報を盗み見ることができます。
例えば『安全性の低いセキュリティー』と表示された状態で、重要なパスワードなどを表示すると、第三者に盗まれ悪用される危険性があります。
『安全性の低いセキュリティー』と表示されている時には、大切な情報を扱わないようにしなければいけません。
『安全性の低いセキュリティー』の表示を無視して、Wi-Fiを利用するのは危険
『安全性の低いセキュリティー』の表示を無視したまま、Wi-Fiを利用するのは危険です。
前述した通り、あなたの情報を盗むことが可能な状態だからです。
日本は海外に比べると安全と言われている部分もあります。
しかし最近では、日本でも不正アクセスなどの被害が増え続けていることもあるので、『安全性の低いセキュリティー』を無視し続けるのはおすすめしません。
総務省のデータによると不正ログイン発生件数が増加傾向であることがわかります。
不正アクセスの認知件数推移
『安全性の低いセキュリティー』直し方を後述しているので、安全にインターネットを利用できるように直しましょう。
安全性の低いセキュリティーと表示される原因
iPhoneのWi-Fi設定画面に『安全性の低いセキュリティー』と表示されるのは、3つの原因があります。
- 暗号化されていない
- 暗号化方式の脆弱性がある
- Wi-Fiプロトコルに脆弱性がある
ひとつずつ解説していきます。
暗号化されていない
暗号化されていないWi-Fiを接続した場合には『安全性の低いセキュリティー』と表示されます。
通信が暗号化されていない状態は情報が筒抜けだからです。
ちなみに暗号化されていないWi-Fiとはネットワーク名(SSID)の横に鍵マークが表示されていないWi-Fiのことです。
▼暗号化されているWi-Fi
▼暗号化されていないWi-Fi
鍵マークの無いWi-Fiは、第三者により簡単に通信を盗聴することが可能な状態なので、『安全性の低いセキュリティー』と表示がされます。
暗号化方式の脆弱性がある
Wi-Fiが暗号化している場合でも、古いタイプの暗号化方式の場合『安全性の低いセキュリティー』と表示されます。
暗号化している意味がなく、簡単に解読できてしまう暗号だからです。
具体的には下記の通りです。
『安全性の低いセキュリティー』が表示される暗号化方式一覧表
『WEP・WPA』を利用している場合には、暗号化されているけど簡単に解読されるので『安全性の低いセキュリティー』が表示されます。
*WPA2(TKIP)とWPA2(AES)の違いについては後述します。
ちなみにApple公式HPにも詳細を掲載されているので、気になる方は下記リンクから確認してください。
暗号化アルゴリズムに脆弱性がある
安全性の高い暗号化方式でもアルゴリズムに脆弱性がある場合には『安全性の低いセキュリティー』と表示されます。
ちなみにアルゴリズムとはやり方や方法の事です。
暗号化する方法に脆弱性がある場合に『安全性の低いセキュリティー』と表示されるということです。
WPA2に用いる暗号化には2種類あり、脆弱性については下記の通りです。
暗号化アルゴリズム一覧
アルゴリズム | 安全度 | 『安全性の低いセキュリティー』表示 |
TKIP (Temporal Key Integrity Protocol) *RC4 (Rivest’s Cipher 4) | 低い | あり |
AES (Advanced Encryption Standard) | 高い | なし |
TKIPというプロトコルにはRC4というアルゴリズムが用いられます。
この『RC4』は2022年現在、暗号化の脆弱性が見つかっているため、危険性が高いです。
『AES』は複雑な暗号化アルゴリズムのため、安全度が高いことから『安全性の低いセキュリティー』は表示されません。
ちなみに暗号化方式の詳細については『【Wi-Fiの暗号化方式】確認手順とWPAなどをわかりやすく解説』を参考に。
『安全性の低いセキュリティー』表示の直し方
『安全性の低いセキュリティー』の表示無しに直すためには、下記の方法で解決できます。
- 暗号化されているWi-Fiに接続する
- appleの指定している暗号化方式を使用する
- ルーターを更新する
ひとつずつ解説していきます。
暗号化されているWi-Fiに接続する
1つ目は、暗号化されているWi-Fiに接続することです。
暗号化されているWi-Fiなら第三者に情報を盗まれるリスクが軽減されるので『安全性の低いセキュリティー』の表示が消えます。
前述しましたが、具体的には『暗号化キー』の入力が必要なWi-Fiのことです。
暗号化キー
iPhoneの場合『パスワード』Androidの場合『セキュリティーキー』と呼ばれます。
しかし暗号化されているWi-Fiでも『安全性の低いセキュリティー』の表示が消えない場合には、次の解決方法を試してください。
Appleの推奨している暗号化方式を使用する
暗号化されているWi-Fiを接続しても、脆弱性のある暗号化方式では『安全性の低いセキュリティー』が表示されます。
そのままの暗号化方式では危険性が高いため、Apple社として『安全性の低いセキュリティー』を表示するように定めているからです。
前述した通り、下記の暗号化方式でWi-Fiを接続すると表示を消すことが可能です。
- WPA2 Personal(AES)
- WPA2/WPA3 Personal
- WPA3 Personal
Wi-Fiの暗号化方式を変更する方法はメーカーやルーターによってやり方が異なるため、下記のリンクを参照してください。
- ELECOM=暗号化キーの変更方法
- Buffalo=【動画】Wi-Fiルーターの暗号化キーを変更する方法
- NTT=無線LAN設定
ルーターを更新する
安全な暗号化方式に変更することをご紹介しましたが、扱っているルーターによっては推奨される暗号化をできない場合があります。
最新の暗号化に対応できない古いルーターだからです。
現在販売されているルーターであればほぼ全てWPA3に対応しています。
古いルーターを利用しているだけでWi-Fiを使用する危険性が高いので、更新することをおすすめします。
ちなみにルーターについては下記の外部リンクを参考に。
ビックカメラ>>>【2022年】Wi-Fiルーターのおすすめ12選 高コスパ・一人暮らし向けモデルも
『安全性の低いセキュリティー』を無視するとどうなる?
『安全性の低いセキュリティー』の表示を無視してiPhoneを使用することは可能です。
しかしそれ相応のリスクがあるので、具体的な例を3つご紹介します。
- クレジットカードを悪用される
- スマホをハッキングされる
- 個人情報が流出する
ひとつずつ紹介していきます。
クレジットカードを悪用される
『安全性の低いセキュリティー』が表示される脆弱性の高いWi-Fiを使用していると、クレジットカードを悪用される可能性があります。
パスワードやカード番号などの情報を盗まれてしまうからです。
情報セキュリティーについての認識が無いユーザーが増えている為、不正ログインなどの犯罪は増え続けています。
『安全性の低いセキュリティー』が表示されている時には、第三者が見ているつもりでスマホを操作しましょう。
スマホをハッキングされる
『安全性の低いセキュリティー』が表示されているときには、スマホがハッキング被害に遭う可能性があります。
悪意のある第三者からの、ターゲットになりやすいからです。
ちなみにハッキングとは『解析して改変する』というIT用語のことです。
主にあなたの携帯を遠隔操作したり、ウイルスのあるサイトを閲覧させる事が可能です。
あなたもハッキングの被害者にならないために、『安全性の低いセキュリティー』が表示されない状態へ改善しましょう。
ちなみにスマホのハッキングについて具体的な被害や対策については下記の記事を参考に。
個人情報が流出する
『安全性の低いセキュリティー』が表示された状態でスマホを操作していると、あなたの情報が簡単に流出してしまいます。
特にフリーWi-Fiを利用している場合には、簡単にあなたのスマホ情報を閲覧することができます。
フリーWi-Fiは同じ通信回線を知らない人たちと共有しているので、その中に悪意のある人が存在した場合は、あなたのスマホを手に取るように見る事ができます。
スマホには、名前・住所・会社名など全ての個人情報が入っています。
フリーWi-Fiの利用からあなたの情報は全て筒抜けになってしまいます。
ちなみにフリーWi-Fiの危険性については下記の記事を参考に。
まとめ:『安全性の低いセキュリティー』が表示される場合は出来るだけ早く解決しましょう
今回は『安全性の低いセキュリティー』と表示される理由と解決方法を紹介しました。
結論、『安全性の低いセキュリティー』と表示されているときには、少しでも早く解決することをおすすめします。
スマホは便利になった反面、情報をたくさん抱えているのでリスクも高いからです。
あなたもハッキングなどの被害に遭う前に対策をとるようにしましょう。
ちなみにiPhoneのセキュリティーを高くできる『VPN』ついては下記の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。